Woolfe - The Red Hood Diaries
赤ずきんの少女の復讐物語なアクションゲーム。
海外の小さなスタジオが製作したタイトルで、現在、
Steamで1000円ほどで発売中。
英語ゲーですが、日本語にも対応しています。
タイトルの「Red Hood」とは、日本語で言うと「赤ずきん」なんですが、童話の赤ずきんとは関係なさげ。
「主役の女の子が赤ずきんかぶってる」というダケです。
世界感は「ダークファンタジー」にちょっぴりスチームパンクを足したような雰囲気。
敵がゼンマイ仕掛けのオートマトンだったり看板にネオンが付いていたりと、好きな人にはたまらない作り。
「アリス:マッドネスリターン」が比較的似ていますが、あそこまで前衛的ではなく、正統的なアートワークになっています。
▲リリーストレーラーその1。▲リリーストレーラーその2。1と使っているシーンが微妙に違う。 さて、気になるゲーム内容ですが…ぶっちゃけると「ありふれたジャンプゲー」w
「クソゲー」というほどではありませんが、例えばマリオやソニックなどの名作ジャンプゲーはもちろん、フルプライスの類似タイトルと比べても、デキが良い方ではありません。
その理由は、ジャンプゲーの命であるステージデザインの作り込みがどうにも大ざっぱなところにありそう。
プレイしていても、オブジェクトをざっくりと配置している感が否めず、1つ1つの行為が決まった瞬間の「気持ちよさ」が、あまり磨かれていません。
マリオの醍醐味は連続でやって来る小気味よいカタルシスだと思うんですが、Woolfeはダラダラっとステージを進んでしまうのです。
とはいえ、節目節目に難度が高めの仕掛けや、ボス戦などのアクセントシーンが入っているため、ある程度のメリハリは付いています。
そこが「クソゲーというほどではない」由縁でしょうか。
難易度はほどほどなので、この手のゲームが好きな人なら、とくに苦労することはないかと。
「初見殺しの死んで覚えろポイント」もほどほどに用意されていますが、リスタートポイントがマメに用意されている安心の親切設計。旧世代マリオ信者からすればヌルゲーすぎること間違いなしです。
あと、でっかい斧を使ったバトルアクションも用意されているのですが、戦闘シーンの数はかなり少なめ。
戦闘モーションのテンポやアタリ判定が甘く、「ジャンプアクションゲームのアクセント」の域を出ていません。
ただ、エネルギーをためてぶっ放す必殺ワザが強力だったので、まとめて倒していくのは楽しかったです。
と、アクションゲームとしては凡ゲーなのですが、本作の魅力はゲーム部分じゃなくてビジュアルにあり。
そう、このゲームは良い意味で「雰囲気ゲー」なんです。
とくに注目したいのが、ステージのアートワークの美しさ。
全体的な構図やディレクションからディテールの作り込みまで、とても良いデキです。
ゲームそっちのけで、ステージの出来具合を眺めているだけでも楽しめました。
ちなみに、似たタイプのゲームに「アリス:マッドネスリターンズ」があります。
あちらもこちらもメリハリに欠けるジャンプゲーではありますが、、ぶっちゃけると「Woolfe」のほうが退屈。
アリスのシステムを単純にしてレベルデザインをざっくりにしたモノ…と思えばいいかもしれないorz
ただ、アリスは大手のフルプライスゲー、Woolfeはインディーの1000円ゲーなので、比べるのが無茶って気も。
どちらにしても、アリスを「退屈」を思わずに「綺麗」と思えた人なら、本作も楽しめる素養アリな気がします。
本作を一言でまとめると「数時間で終わる、アートワーク重視の雰囲気アクションゲーム」
価格は980円と格安ですが、数時間程度でクリア可能で、ゲームシステムも特筆すべき点はほとんどありません。
ゆえに純粋に「アクションゲームを楽しみたい」人にはオススメできません。
ダメゲーではありませんが、1000円使うならもっと費用対効果の優れた使い方が見つけられると思われ。
逆に「1000円でオンリーワンなファンタジーアートを楽しめるなら全然OK!」な人なら、ぜひチェックして欲しいところ。
PV見て「お、おもしろそう」と思ったのなら、その期待をそのまま受け止めてくれるはずです。
「1000円のゲーム」としてではなく「1000円のインタラクティブアート」として評価したい1本です。
ちなみに、世間の評価は賛否両論なので、Steamで購入するときはユーザーレビューをチェックしてみるのもオススメです。
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