「ハクスラ」と「トレハン」って違うの? 「ハック&スラッシュ」の定義を考えてみた 

 最近、インディーズ系のRPGを物色してます。
 そのとき、ちょっと困るのが「ジャンル表記」。

 「ハクスラが遊びたい!」と思って、GoogleやSteamで「ハックアンドスラッシュ」を検索しても、「本当はアクションだけどハクスラ要素もありますよ」とか「本当はローグライクだけどハクスラ要素もありますよ」みたいな、なんちゃってハクスラが引っかかりまくりです。

 で、典型的なハクスラを探せずに困っているわけですが、自分もハクスラやローグライクって言葉の定義をしっかり説明できるか? と言われるとかなりあやしい。

 そもそもゲームのジャンル表記とか細分化すればするほど分かりにくくなっていくので、突き詰めても意味ないかな? って気もするのですが、せっかく気になったので、すこしつっこんで考えてみることにしました。

 なお、これは僕個人&当ブログ内での考え方で、他の人に押しつける気はまったくありません。
 というより、人それぞれの定義を語り合って、いろいろな認識を共有できるといいなぁと思います。


1:「ハック&スラッシュ」とは何か?

 さて、ハック&スラッシュ=ハクスラの定義をしようかな…と思ったんですが、実は「ハクスラ」って言葉は実に曖昧というか、ややこしい言葉でして…。

 そもそも日本と海外だと使われ方が違います。

 ここらへんの話をしだすととりとめがなくなるので、まずは、ジャンルを使わずにRPGを構成する要素をピックアップしてみます。

・キャラクターを育てる。
・武器や防具を集める。
・ダンジョンなどの危険な場所を探検・調査する。
・戦闘を楽しむ。
・物語を体験する。


 こんな感じでしょうか。
 では、この要素をゲーム用語で表してみます。

・キャラクターを育てる = キャラ育成、キャラビルド
・武器や防具を集める = トレジャーハント、ルート
・ダンジョン探索 = ダンジョンクロウル
・物語体験 = ロールプレイング、アドベンチャー
・戦闘重視 = ハック&スラッシュ


 そう、ハクスラという言葉は、本来は「スカっと戦闘を楽しむ」「爽快系戦闘重視のゲーム」ぐらいの意味で、「アイテムを集める」という意味ではありません。

 海外流ジャンル分けが行われているSteamで「ハックアンドスラッシュ」って検索かけると、ベヨネッタとか無双系が引っかかってくるのは、そういう理由。
(※ちなみに、Steamでトレハン系のゲームを探したいなら「ハックアンドスラッシュ」じゃなくて「宝探し(英語だとLOOT)」を使った方がいいです)

 日本でハクスラがトレハンに取って代わった理由は諸説あるので省略。
 個人的には、ハクスラ戦闘だった初代『Diablo』が日本に入ってきたときに、「ハクスラ」って説明をゲームの基本設計をあらわす言葉って誤認したせいだと思う。
 Wizardryも英語的ハクスラだけど、あの頃はハクスラって言わなかったし。



 「アイテムを集めてキャラを育てる」という意味合いが強い日本の「ハクスラ」は、本来であれば「トレハンRPG」って言い方をした方がゲーム内容をあらわしやすい。

 …のですが、現実はそうじゃないのがもどかしいw

 ここで、意地を張って「ハクスラって言葉の使い方がおかしい! 俺は分かりやすくトレハンRPGって呼ぶぜ!!」と叫んでもいいのですが、現実と乖離した主張をしても、伝えたいことが伝わりにくくなるだけなのが困りもの…。

 なので、ここはとりあえず「キャラクターを育てて」「武器や防具を集める」「戦闘重視のゲーム」を「ハクスラ」と呼ぶってことにします。
 決定。
2:ハクスラの定義を煮詰めてみる

 大枠が決まったので、つぎは細部をつきつめましょう。
 まずは、ジャンルの形を明確にするため「ハクスラなタイトル&違うタイトル」を並べてみます。
間違いなくハクスラ
『ウィザードリィ』
『ディアブロ』
『ディアブロ2』
『ディアブロ3』
『Path of Exile』
『Grim Dawn』
『セイクリッド』
『ファンタシースターオンライン』
『マインクラフト ダンジョンズ』
ハクスラじゃない
『ファイナルファンタジー』
『ドラゴンクエスト』
『ファイナルファンタジー11』
『デヴィニティ オリジナル・シン』
『バルダーズゲート』
『ディビニティ オリジナルシン』
『ポケットモンスター』


 上記の分類を踏まえて、ハクスラを定義づけてみます。
必須要素
1:ゲームの主目的は「キャラクターを強く育てる」こと。
2:装備・アイテムの収集・強化
3:装備更新の頻度・機会が多い
4:リプレイ性がある。同じステージを繰り返しプレイできる。
5:主なゲームプレイは「戦闘で敵を倒す」
6:戦闘は「手軽な戦闘の繰り返し」

 「1」が一番重要。これがブレるとジャンルとしての存在意義がなくなる。

 「2」は、1を満たすための重要要素。
 例えば「ポケモン」や「メガテン」などの、アイテム以外でキャラを強化するタイプのゲームもあるんだけど、あの辺は「ハクスラ」って呼ばないから、やっぱり「アイテム(装備品)」であることが重要なんだと思う。

 「3」は「アイテムを集めて強くなることを楽しむ」ための重要項目。
  MMORPGが「ハクスラではない」とされるのは、ココに引っかかるからだと思う。

 「4」と「5」は、『ファイナルファンタジー』などのJRPG、『バルダーズゲート』『Divinity Original Sin』などのシナリオ重視RPG、及び『ダンジョンマスター』や『Legend of Grimrock』などのダンジョン謎解き・探索系を、まとめて弾くための定義。
 「1」でも弾けそうな気もしますが、一応システム的な定義も入れておこうかなと。

 「6」はモンハンとかダークソウルなどの高難度戦闘ゲームを弾く用。
 ただ、6は無くしてモンハンはハクスラ扱いするって手もあるかも。
 ダクソは謎解き要素強いし、キャラ育成目的ゲーでもないので、どこまでいってもハクスラじゃないですが。

あるとよい要素(なくてもよい)
a:キャラクタービルドシステム
b:アイテム合成などのクラフト
c:ステージのランダム作成

 人によって…とくに『Diablo2』信者勢に多いのが、「a」のキャラビルド重視族。
 たしかに大事な要素だとは思いますが、ジャンル要素としてはあくまで「追加要素」かな…と。
 そもそも「ビルドがなければハクスラじゃない」って言い出すと、初代Diabloがハクスラじゃなくなっちゃいますからね。

 もっと言えば、キャラのレベルやクラスも、あったほうが深みはでますが、無くてもハクスラとしては成立するかなーと思います。
 アイテム更新でキャラを強くできれば、たぶんそれで大丈夫。
 『マインクラフトダンジョンズ』が、いい例ですね。

 「c」は、多くのハクスラが満たしていますが、『Diablo3』や『マインクラフトダンジョンズ』のように固定ステージを採用しているものや、セイクリッドのようにオープンワールド型のものあるので、「必須」ではなさそうです。


微妙なタイトルを判別してみる

『ソードアートオンライン・ホロウフラグメント』
 必須項目は全部満たしてます。
 ストーリー&イベント色がけっこう強いのが「微妙」と感じる原因でしょうか。
 まぁハクスラ認定して問題ないのでは。
 Steamでもハクスラタグついてるし。

『無双』シリーズ
 無双はハクスラの仕組みは全部そなえているんですが、ゲームの主たる目的が「キャラを強くする」かどうかってのが微妙。
 あれはキャラ育成っていうより、斬りまくって気持ちよくなるゲームかなぁ…。

 そう考えると、本来の意味での「ハクスラ」とも言えます。
 それゆえに、Steamで無双系に「ハクスラ」タグが付いていると、日本と海外で意味合いがガラっと変わっちゃう&それに気づかないって困った事態が発生するワケですが…。

『不思議のダンジョン』系
 「アイテム集めてキャラ強化」という仕組みはありますし、他にもハクスラ的要素は多々あるのですが、主目的が「キャラを育成すること」じゃなくて「ダンジョンを踏破すること」なのでハクスラじゃないです。

 本来のローグ系におけるアイテム収集は、あくまで「手段」であって「目的」じゃない。そこがハクスラとの大きな違い。
 ただ、最近はキャラ育成を楽しむ系ローグライクも出てきているのでややこしいw

『ボーダーランズ』『デスティニー2』
 最近わりとよく見るFPSシューター+ハクスラ。『アンセム』とかもこのへんなのかな?(やったことない)
 どちらも必須要素を満たすので、「ハクスラ」でいいと思います。

 ちなみに海外だと、銃ゲームを「ハクスラ」って呼ぶのに抵抗があるのか(ハクスラはもともとファンタジーRPG用語で「斬る」というニュアンスが強いため)、「Looter Shooter」「Loot Shooter」(宝探しシューティング。日本風にいうならトレハンFPS)って言い方もするようです

『グランブルーファンタジー』
 これは悩むw
 アイテム収集系スマホRPGはわりとハクスラなんですけど、装備をガチャで集めるゲームを「ハクスラ」と呼ぶのは、感情的に許しがたいw
 ただ、グラブルのガチャは基本的に「キャラ集め用」でして、装備はモンスターと戦って集めるものが多いんですよね。

 となると、必須要素をすべて満たしているような…。
 
 というわけで、「グラブル」はハクスラってことで。
 グラブルを弾くための定義はちょっと考えつかないw



 以上「ハクスラとは何か?」でした。
 異論はいくらでも歓迎しますw
 そもそもこのエントリも1日で仕上げたので、厳密に裏取ったワケじゃないんで…orz

[ 2020/06/07 19:40 ] ゲームいろいろ | TB(0) | CM(3)

話題のディアブロクローンがたったの5ドル。『Torchlight』が安売り中 

 Torchlightは、あのDiabloを作ったスタッフが制作に関わっているハック&スラシュ系のアクションRPG。
 いわゆる「ディアブロクローン」です。
 数あるクローン作品の中で、本作の特徴は

 安くて高品質。

 ということ。
 Torchlightはシングル専用という制限があるものの、わずか20ドルという低価格で販売されています。

 低価格ゲームということで、ちょっとクオリティに疑問が出てきますが、画面写真やユーザーレビューなどを見ると、アメコミ風のグラフィック、3つのクラスシステムによるアクションバトル、そしてスキルビルドなどを楽しめるゲームシステムなど、オリジナリティに溢れているわけではありませんが、丁寧に作っている印象を受けます。

Torchlightトレーラー


 GamesSparkの「海外レビューハイスコア:Torhlight」での紹介文によれば

Torchlightの開発を担当したのは、こちらもディアブロクローンとして定評のあったFateシリーズや、今は亡きFlagship StudiosでMythosを手掛けたクリエイターらが集結するRunic Games。少数精鋭で作られた本作は、マルチプレイが実装されなかったものの、たった19ドルという低価格に好意的な評価が多数寄せられています。

とのこと。
 実際、海外のメディアではかなり高評価を受けているようで、metascoreは83点という高得点。
 GDCで「Best Debut Game」を受賞し、SteamでもTopSeller1位を記録しています。
 
 一応、発売時からタイトル自体は知っていたんですが、あんまり情報もなくてスルーしてたんですよね…。
 で、しばらくしてから、いくつかのサイトでちょこちょこと取りあげられているのを見かけるようになって気になり始めたと…。

 定価が20ドルと超お手頃価格なこともあり、遊んでみようかなと思っていたのですが、実はこのタイトル

 Steamでたまーに大安売りされる

ことがあります。どれくらい安くなるかというと10ドルとか5ドル。
 500円で釣りきちゃうんですよw 投げ売りすぎww
 そんなワケで、最近こまめにSteamをチェックしていたところ、ついに来ました大安売りタイム。

 ただいま「Torchlight」は5ドルで販売中です。月曜までらしい。

 マジで5ドルなので、Diabloとかに興味がある人は衝動買いしちゃってもいいかとw
 僕は速攻買いました。生憎風邪引いている&アンチャ2が佳境なのでまだ遊んではいませんが…。
 まぁハズレでも5ドルなら全然OK。一応悪い評価も書いておくと「シンプルすぎてすぐ飽きる」ってコメントを何度か見かけました。
 遊んでみて面白かったら、あらためてレビューしたいと思います。

 あぁ、本作は英語タイトルですが、有志による日本語化も行われているようです。そのあたりはWikiなどでご確認下さい。

スチーム公式サイト
Torchlight Wiki
  ゲームの概要、システム解説をはじめ、海外メディアレビューの邦訳なども。
インディーズゲームの小部屋:Room#111「Torchlight」(4gamer)
Torchlight 批評(GAME LIFE)
  ユーザーレビュー


[ 2010/03/27 20:39 ] ゲームいろいろ | TB(0) | CM(0)