LHC稼働開始。人工ブラックホールが生まれる日 

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 「よーし、俺たち科学者の手でブラックホールを作っちゃうぜ!」
 という実験がスイスとフランス国境にある「LHC」という施設にて行われています。

 欧州原子核研究機構、大型ハドロン衝突型加速器の運転を開始(Technobahn)

 LHCとは「Large hadron Collider」の略で、日本語に直すと大型ハドロン衝突型加速器。陽子(水素の原子核)を超高速で正面衝突させて、高エネルギーの素粒子反応を発生・観測するための世界最大の衝突型円形加速器です。
 加速には巨大な円形トンネルを使うのですが、その全長はなんと27km、総工費は4000億円というすさまじいプロジェクト。(ファイブスターでソープとアトロポスが逃げるときに見つけてた巨大な地下キューブがが円形加速器でしたね、そういえば)
 さて、こんなに金をかけてまで、何をしようとしているのかと言うと、それは

 宇宙誕生の瞬間をこの目で見るため

 というから凄まじい。
 理屈はよく分からないのですが、この実験によって「重さとは何か」を証明する「ヒッグス粒子」や、多元宇宙論すなわち「世界にはいくつも宇宙が存在している」というちょっとファンタジックな説の手がかりとなる「超対称性素粒子」の検出されることが期待されています。

 現在の物理学では、宇宙に存在する力を「強い力」「弱い力」「電磁気力」「重力」という4つの力に分類していて、それぞれの力の性質を説明するにはそれぞれの理論が用いられています。
 それを「たった一つの理論」ですべて説明しようというのが「統一場理論」。別名「万物の理論」とも言われていて、現在の物理学が目指している一つの到達点です。(ヴェスペリアでいう「リゾマータの公式」みたいなポジションって感じでしょうか)
 4つの力はもともと1つの力だったのですが、ビッグバン直後に4つに分裂したと言われています。そこで、LHCを使って4の力が生まれた「ビッグバン直後の状態」を作り出すことで、4つの力の本質に迫ろうというワケです。
[ 2008/09/13 12:50 ] サイエンス | TB(0) | CM(0)