当ブログでは、今から2年ぐらい前に書いたSKYRIMのMOD記事が一番人気。
アクセス回数を稼ぐために、だいぶ古い情報なので、最近の情勢を踏まえたSKYRIMのMOD記事を書こうと思ったのですが、その過程で「SKYRIM SPCIAL EDITION」のMODも弄りまくったので、せっかくですから、SE版とオリジナル版、どっちがおすすめかをまとめてみました。
オリジナル版とスペシャル版の購入について
現在、SKYRIMには2つのバーションがあります。
1つは、オリジナルのSKYRIM。32bit版です。
本体と3つのDLCとまとめた「Legendary Edition」も発売されています。
(本エントリでは、オリジナルの32bit版は「LE版」と表記) もう1つは、リマスターされた「Special Edition」。通称SEとかSSE。64bit版。
LE版同様、3つのDLCは同梱となっています。
現在、SteamではSE版の販売がメインです。
定価4200円。セールで半額になることも多いようです。
どうもベセスダLE版をあまり売りたくないようで、なぜかSteam内での検索に引っかかりません。
ストアページは存在するので、Googleなどで検索してページへ飛ぶことはできます(下記バナーからも飛べます)。
お得なLE版の取り扱いはなく、本体とDLCのバラ売りのみ。そのため価格は全部合わせると6480円にもなります。
セール対象にもならない模様(?)
というワケで、SteamでオリジナルのSKYRIM一式を買うとかなり割高感があります。
LE版が欲しいときは、Amazonで輸入版のパッケージを買うか、G2AやKinguinなどのオンラインショップでダウンロード版を購入するのがよさそうです。
ちなみにAmazonだと2400円。ダウンロード版は1000円~2000円ぐらいです。
LE版の購入には、ちょっとした壁が存在しますねぇ…
オリジナルとスペシャルエディション、どっちがお奨めか?
理由をしっかり書くと長くなるので、とりあえず結論を先に。
ざっくりと両者を比較すると「多数のMODを楽に導入できるLE」vs「安定性が高く不正終了しにくSE」となります。
以上を踏まえて、管理人なりのLEとSEのお奨め度をまとめると…
MODは入れない。 →SE
MODは使うがある程度揃っていれば充分 →SE
MODを多く使いたいが調べるのは面倒 →LE
面倒を調べて解決する気がある&できる →SE
徹底的に自分好みにカスタマイズしたい →LE
不正終了絶対反対。安定性が一番大事 →SE
エロいMOD入れてアレやコレをしたい →LE
MODのことだけを考えるなら、LEのほうがいいです。
ただし、SEはプログラムが安定していて不正終了しにくいので、そこを重視するならSEで。
LEじゃないとできないことというのは間違いなくありますが、それほど多くはありません。
安定性とMODのバランスを重視するのなら、SEでいいような気がします。
ぶっちゃけると、とりあえずどっちか買って、隣の芝生が青く見えてきたら残りを買っちゃうのがいいんじゃないですかねw
オリジナル版とスペシャル版をこまかく比較してみる
SEはLEを64bit化させて、グラフィックや安定性を向上させたバージョンです。
ただ、MODの互換性が完全ではないので、過去のMODの一部が利用できません。
普通に考えれば「新しいSEを買えばいいんじゃねーの?」となりそうですが、実はそう簡単でもなかったりします。
LEとSE、それぞれのメリットデメリットを羅列してみましょう。
Skylim LE
- 多数のMODが存在する。LEのMODサイトで5万本以上公開中。
- 開発が終了している。機能向上やバグパッチが見こめない反面、バージョンアップによる新たなトラブルや、動いていたMODが動かなくなるといったことが起こらない。
- SKSEを使うために必須の英語版日本語化作業が簡単。
- 単体でのグラフィック性能はSEに劣るが、MODの使用によってSEに優るとも劣らないグラフィック品質を実現できる。
- 発売から時間がかなりたっているため、トラブルが起きた時に対処法などをネットで見つけやすい。
- 32bitアプリなので大量のメモリを扱えず、導入するMODによっては動作が不安定になりやすい。ただしENBやSKSEなどの外部プログラムでの対応は可能。
- ALT+TABによるタスク切り替えの反応が悪い。切り替えると反応がなくなって強制終了が必要になることも珍しくない。
Skyrim SE
- SE用のMODは1万弱でLEよりかなり少ない。ただし、LE用のMODでも自力で修正作業をすればSEでも動作するものが多い。
- LEで広く利用された拡張プログラム「SKSE」が開発途上のため、SKSEを使ったMODが不安定だったり動かなかったりする。
- 本体バージョンアップに対応する必要により英語版日本語化作業が面倒。
- 単体で高いグラフィック表示能力を持つ。LE+高画質高負荷のグラフィックMODには劣るものの、それに近いレベル。LEデフォルトよりは遙かによい。
- 高負荷MODを使わずにクオリティの高いグラフィックを実現できるので、スペック低めPCでプレイしやすくなった(かも?)
- ENBを使うことでグラフィックをさらに強化できる。ただし元がよいので、LE+ENBのように劇的に向上するわけではない。
- いちどに表示できるクリーチャー数が大幅に上昇。
- 64bit化でメモリ使用量の制限がなくなり安定性が向上。いっぽうでCPU負荷・使用メモリ量はLE版より増加。プログラム的には「重く」なった。
対応MODが多いLE vs 快適動作のSE。という構図です。
なお、LEとSEで同じようなMODを導入した場合、両者のビジュアルやサウンド面でのクオリティに大きな差はありません。
細かい部分を見ていくと、SEの方が太陽光の処理に優れているとかLEの方が対応AAが多いといった差異があるのですが、この辺はビジュアル強化MODで吸収できてしまいます。
また、フレームレートも、僕がプレイしている限りでは、大きな違いは認められませんでした。
安定性や快適さを抜きにして考えた場合、LEとSEで得られるプレイ体験には、それほど大きな違いはないと思います。
SEで動くMODと動かないMOD
正式対応しているMODの数はLEの5万以上に対しSEは1万弱と、5倍以上という大差がついています。
ただし、LEとSEには高い互換性があるので、LE用MODでもSEで動くものも多いです。
どのようなMODが動かないかというと、
- 旧式のテクスチャを使っている。
- 旧式のメッシュ(=3Dモデルデータ)を使っている。
- アニメーションMOD全般。
- BSA形式でデータを圧縮している(32bitアプリで圧縮しているため。SE版のBSAは使える)。
- SKSEプラグインなどの外部プログラムを使用するもの(SKSEは一部対応)。
以上です。
ただし、テクスチャ、メッシュ、アニメ、BSAが原因で動かないMODは、ツールを使ってSE対応の形式に変換することで利用可能になるケースが大半です。
したがって、現時点(2018/1)でSEでまったく利用できないLE用のMODは、「SKSE」や「ENB」が必須でなおかつSEではまだ対応していない部分を利用するMODとなります。
他に注意すべき点として、SEで強化されてLEと挙動が違う部分に関連するMODは、動くには動くが想定したように働いてくれないことがあります。
例えば、SEが「地面が光を反射する描写」を行うようになったため、地面のテクスチャを書きかえるLE用のテクスチャMODをSEで使うと、地面がテカテカになることがあります。
軽く遊ぶならSE。MODに拘るならLE。ガチでハマるならSEか両方
「だいたいのMODが動くなら、SEでいいんじゃね」と思われるかもしれませんが、忘れちゃいけないのは、「だいたい動く」は、「自力でコンバートすれば」という条件付きであること。
コンバート作業は簡単で単純ではありますが、圧縮を解凍してツールを使ってファイル形式を変換して…とそこそこ面倒です。
入れたいMODが数個であればともかく、何10個も入れるとなると、この手間はかなりうっとうしいです。
あと、MOD導入にはMOD管理ツールが必須です。
LEで絶賛されていた「Mod Organizer」と呼ばれる高機能ツールがSEでもリリースされているのですが、まだ開発中で動作が不安定(ウチでは問題が発生したことはありませんが)。
MODサイトからのダウンロードも、SEのMOD管理ツールを使ってLEのMODサイトからダウンロードする場合は、手動で保存しなければいけません(LEツールでLEサイトから、SEツールでSEサイトから落とす場合は自動ダウンロードに対応)。
さらに、SEは現在もちょいちょいバージョンアップするため、バージョンアップの度に「LEと比べて圧倒的に面倒な英語版日本語化作業をやりなおす」「重要な外部プログラムのSKSEが動かなくなり、付随するMODが全部使用不能になる」といった不安も抱えています。
で、これらの作業中にトラブルが発生したときに、LEは発売から時間がたっている「枯れているタイトル」なので、トラブル対処法をネットで探しやすいのですが、SEはまだ情報が少なく立ち往生しやすいです。
トータルすると、本体プログラムの安定性&快適性はSEがLEを凌駕するものの、それ以外の、動作環境を整えたりMODを用意したりといった面では、LEが安定性・快適性ともに優位であると言わざるを得ません。
と、LEを持ち上げはしましたが、そもそも、まともに動かないと遊べないワケでして、本体の安定性がかなり重要なのは間違いないところ。
「コンバート作業とかいくらでもやるよ!」「トラブルが起きても英語掲示板見たり自力対応したりでなんとかするよ!」というSKYRIM強者であれば、安定性とMODの多様性を両立できるSEを選ぶ方がいいかもしれません。
将来性という意味では、SEの方がはるかに有望ですしね。
結局は、どちらを取るかは人による…というありきたりの結論にしかならなかったりしますorz
おまけ:実際にSE版でMOD環境をそろえてみた。