龍が如く見参レビュー。遊女にハマるか剣に生きるか 

 龍が如く見参が終了しました。かなり今更感が漂いますが、いつものごとくレビューしてみます。

--------------------------------------------------------
龍が如く 見参! アクションアドベンチャー セガ PS3
SCORE:75

GOOD:ムービーを多用したストーリーは熱中度高し。戦国時代&剣豪などに興味があればさらに楽しめそう。豊富なミニゲームがあり人それぞれの「ハマりポイント」を用意。 BAD:戦闘が多いゲームだが、その戦闘が大味すぎる。 舞台となる「祇園の町」が箱庭としてはスケールが小さすぎ。
--------------------------------------------------------


●「自由度」の高いゲームシステム?
 ゲーム内容なんですが、「自由度が高い」って話を聞いていたのですが、これは自由度が高いっていうより、ミニゲームとかサブイベントが豊富って言う感じで、自由度が高いとはちょっと違うような気がしました。
 特に「街の中で好きに行動する」という同タイプのゲーム「GTA」と比べると、街で行ける場所はかなり少ないし、サブイベントのバリエーションというか行動選択の幅は感じられません。喧嘩&決闘も「向こうが襲ってきた場合のみ」で、こっちが仕掛けたりできないし。
 ゲームの中で亀競争ができるとか、将棋で遊べるとかっていうのは「自由度」とはまた違う気がするんだけどな…。

 ただミニゲームは非常に充実度していて、遊女口説きから、セクシー音ゲー、亀競争に将棋にチンチロリンなど、バラエティ豊かに取り揃えられています。
 クリアすることで装備を強化できたり、お楽しみイベントが楽しめたりとご褒美もたっぷり用意されていて、遊びのボリュームとしてはなかなかのもの。人それぞれの遊び方を見つけられるのも確かかと。

 なんていうか、確かに「プレーヤーがいろんな遊び方(ミニゲーム)を選べる」という自由はあるのですが、GTAやオブリあたりの「洋ゲー的な自由度の高さ」とは方向性が違う「自由」だと思います。なのであっちを期待して箱庭ゲーを見参に求めると、ちょっと裏切られるかもしれません。

kenzan0102_01.jpg
ゲーム的にはかなりのウェイトをしめるというか、ある意味メインといってもいい「戦闘」。
ただ戦闘アクションとして見ると、僕は、攻防でできることが少ないというか、
駆け引き的なものをあまり楽しむことができず、ストレスがたまりました。


kenzan0102_04.jpg
kenzan0102_05.jpg
遊女は複数人いるので、好みの女性を選べる。仲良くなれば2人で
ミニゲームをしたり、店外デートを楽しめるように。クリアへのモチベーションはデカくなりそう。



●ストーリー
 僕的には見参の中心にあったのは自由度よりもストーリー。
 こちらは「序盤から終盤にかけて」までは非常に面白かったというかハマりました。正確には終わり方以外は楽しめました。
 歴史的事実や人物を絡めながら構築されたオリジナルストーリーは、ロマンスあり、戦いあり、サスペンスありと盛りだくさん。構成もしっかりしていて、見ている人をグイグイと引き込むだけの魅力がありました。
 
 正直、「見参」はゲームシステムとしては大したこと無いというか、むしろ稚拙ですらあると思うんですよね。戦闘は理不尽というか大味だし、イベントは基本タダのお使いだし。ただストーリーがバツグンにハマれたので、ついつい遊び倒してしまった…みたいな。
 しかしながら、ストーリーが楽しくてゲーム部分が稚拙なら映画の方がいいんじゃね? と言われるとそんな気はしないで、ゲームで遊んだ方がずっと面白いだろうなという確信もあったりするワケです。
 ゲームであることで感情移入度が高まり、それがストーリーを一層引き立てているとでも言うのでしょうか。まぁトータルで見ればかなりアツくなれるゲームでした。

kenzan0102_06.jpg
キャラクターには実在の俳優をモデルにしたものも。こちらは竹中直人。
他に松方弘樹や松田龍平、塚本高史なども。ゲーム内に実在俳優を持ってくるのは
賛否両論でしょうが、僕は違和感無く楽しめました。けっこう似てたのは素直に感心。



 た だ し。
 個人的にエンディングがまったく好きになれないというか、むしろ一番嫌いなパターンなんで、クリア後の印象は一気に最悪なものにw こういう展開というか価値観が「龍シリーズ」というのであれば、間違いなく1も2も3もやりません。なまじストーリー中心で楽しんでいただけに、そこで引っかかってしまったことで、それまでの評価が丸ごとひっくり返ってしまいました(>_<)。

 まぁ僕の好みでは無いというだけであって、むしろ最近は少なくないパターンではあるので、一般的には酷評されるような終わり方ではないと思います。こういうのが「任侠」っぽいと言われればそんな気もしますし。

●グラフィック
 これは評価が難しいw
 人の顔はなかなかリアルだと思います。ただ体全体を見るとデッサンが少々アンバランスな感じが…。またモーションも微妙な違和感を感じることがしばしばありました。
 背景グラは、街並みや建物のモデリングなどが、妙に「ゲームっぽい」作りで、最高レベルのHDゲームと比べるとやや落ちます。

 トップクラスのゲームと比べるとどうしても辛口になってしまいますが、決してダメなグラというワケではなく平均以上のクオリティに仕上がっているのは確か。遊女さんたち全員と懇ろになりたいと思う程度には魅力的なキャラクターグラフィックに仕上がっています。

kenzan0102_03.jpg
祇園の町。モデリングなどは決して高いレベルにあるとは思わないけど、美術的なセンスというか艶やかな街並みのアートディレクションは好きです。


 トータルではエンディング手前まではかなり楽しめました。話の続きが早く見たくてどんどん進めましたし。
 一方、ミニゲームはほとんど遊んでません。まぁ麻雀とか将棋とかチンチロチンとか、やるなら他の専用タイトルでやりますよと…。強いて言うなら座敷遊びはちょっとやってみたくもあったのですが、ストーリーを進めることを優先したのでほぼ手つかず。
 これでエンディングが悪くなければ2週目に突入して枝部分もやりこんだかもしれませんが、そんな気にもならず1週目で終了と…。
 そう考えると、このゲームを遊びつくした、とは到底いえないかもしれません。

kenzan0102_07.jpg
ミニゲームで悩殺ポーズを披露する美女。モデルはインリンらしいです。
僕は軽くやっただけで、まだほとんど見てません。ちょっともったいない気もするな…



 なんていうか、ストーリーとゲームの関わり方について、ちょっと考えちゃう作品でしたね。僕はキライなお話ですが、アレが好きな人も少なくないでしょうし、そう考えると「ストーリーを見せる」作品で、万人を満足させる物語って難しいなぁと思いました。

[ 2009/01/02 11:02 ] ゲームレビュー | TB(0) | CM(2)