「セーブデータ改造やゲーム機改造代行が違法になった」って本当なのか? 

 最近、ゲームの配信をしているのですが、ふと「3DSで『カルドセプト』の配信したいな~」と思ったんです。
 ただ3DSは映像を外部に出力できないので、配信するためには本体の改造が必要(いわゆる「偽トロ」)。

 で、そのことについて軽く調べていると「2018年の不正競争防止法の改正によって、ゲームのセーブデータ改造ツールや、ゲーム機の改造代行が違法になった」という情報を、何カ所かで見かけました。

 いくらなんでも、セーブデータの改造ツールを違法ってやりすぎじゃね? と思って、さらに調べたところ、どうも、この情報の出所となっている「ACCS(コンピューターソフトウェアの著作権協会)」のサイトの説明がかなり説明不足というかミスリードを誘うというか…。

 少し気になったので、自分用メモも兼ねて、かるくまとめておきます。
 なお、僕は法律の専門家ではないので、なにか理解が間違っているかもしれませんので、ご了承ください。
(ていうか、法律を守る義務があるのは専門家じゃない人ばっかなんだから、もう少し分かりやすくしてくれませんかね…)
1:不正競争防止法の改正

 もともと不正競争防止法では、「映像やプログラムの改造することを防止するための技術的手段を回避してはならない」と定められていました。
 要は「コピープロテクトを破ったり回避してコピーしちゃダメよ」って法律です。
 海賊版規制法ですね。

 で、先日の改正で、映像やプログラムの他に「データ」も保護対象に加わりました。
 つまり、コピーされないように保護されたデータ(企業が集めたビッグテータとか)があるときに、保護技術を回避したり無効化しちゃダメよってことです。

 また「制限回避のための手段やサービスの提供」も違法化されました。
 こちらは、プロテクト無効化ツール販売や無効化のためのゲーム機改造サービスなどが対象となります。
2:ACCSの報告

 さて、上記の法改正を受けて、ACCSは公式サイトで下記のように説明しています。

不正競争防止法の改正について(ACCS活動報告より)
■法改正でなにが違法になったのか
 以下の行為はすべて不正競争行為となり違法となります
 行為1:ゲームソフトのセーブデータを改造するツールやプログラムの譲渡等
 行為2:ソフトウェアメーカーが許諾していないシリアルコード、プロダクトキーを単体で
     インターネットオークション等に出品したり、インターネットに掲載すること
 行為3:セーブデータの改造代行、ゲーム機器の改造代行を行うこと

 大事なところをはしょりすぎじゃね?w

 上記の説明だけ見ると、すべてのセーブデータの改造ツールの譲渡やゲーム機改造代行が違法化、と見えますが、本来は「技術的制限手段を回避して行う」=「コピープロテクトなどを無効化して行う」という前提条件があるはず。

 PS4や3DSのタイトルの場合、本体のシステムソフトウェアが備えている「技術的制限手段」を回避してセーブデータを弄るようなケースだと、今回の法改正で違法化したって認識でいいと思います。
(セーブデータをPCで読み込んでバイナリエディタで弄って完了! みたいなケースは問題ないと思います。が、実際のPS4や3DSのセーブデータ改造方法を知らないので、なんとも言えません)

 ただ、とくにプロテクトがかかっていないPC系ゲームのセーブデータ改造ツールやMODなどは規制対象外のはず。

 本体の改造も、海賊版が動くようにする改造代行はアウトですが、偽トロみたいな「外部出力可能化」は多分OKじゃないですかねぇ…。



 いちおう、ページ上部の説明を読むと、不正競争防止法とは技術的制限手段の回避を規制する法律であると書かれているのですが、なんの知識もなしで読むと分かりにくい。
 なので、ざーっと読んで「何が違法になったの?→セーブデータ改造ツールの譲渡」って部分を見ると、思いっきり誤解しかねない。

 ACCSに限らないんですけど、啓蒙活動をしている団体は、法律の解釈の余地がある部分を、さも既定事実であるかのように誤解されないように、できるだけ配慮して欲しいなと思います。
 
[ 2019/03/30 02:48 ] ゲームいろいろ | TB(0) | CM(0)