戦場のヴァルキュリアのレビューです。
プレイ自体は昨年には終わっていたのですが、そのままザクっと見参に突入し、あっちのレビューを書いてたりしていたら書く機会を逸してましたorz
ざくっと言えば、なかなかオススメのシミュレーションRPGだと思います。
海外でも高い評価を受けている本作ですが、最大の特徴は「BLiTZ」と呼ばれる戦闘システム。つかシステムに名前つけてるの久々に見たような気がするw まぁ名前が付けられるぐらい新鮮なシステムと受け取りましょう。
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戦場のヴァルキュリア シミュレーションRPG セガ PS3
SCORE:85
GOOD:SRPGに新たな風を感じさせる独創的なゲームシステム。次世代機の表現力を充分に活かしたアニメ・グラフィック。魅力的なキャラクター。 BAD:「シミュレーションゲーム」として見るとシステムがヌルい。--------------------------------------------------------
●斬新な戦闘システム「BLiTZ」
そのBLiTZの最大の特徴は「ユニットの移動が3Dフィールド内で、TPSのようなアクションゲーム風味で行われる」ということです。
今までのシミュレーションRPGでは、戦闘時はすべからく「戦場を俯瞰しながら、ユニットを動かす」システムとなっていたため、プレーヤーは神の視点から戦場を眺めていたワケですが、BLiTZでは、ユニット視点で戦場を駆け抜けるため、プレイ中の臨場感が桁違いにアップしています。
これからはコレが主流になるのでは! と思わせるほどのシステムで、その独創性は褒め称えていいかと。
移動はTPS風味ですが、ではゲームにアクション要素があるのかといえばそんなものはほとんどなし。ユニットの移動は「味方ターン」「敵ターン」に別れているので、自分が移動しているときに敵も動くといったリアルタイムシミュレーション的な要素は一切なし。例えば移動中に動くのをヤメて、トイレに行くことも可能です。
敵ユニットが射程内に入ってくると自動で応戦するので、ここだけは
ややリアルタイム的な要素あり。敵前でぼーっとしているとハチの巣に(>_<)基本的なゲームの流れは従来のSRPGとまったく同じ。
全体マップで戦場を確認し、ユニットを1体ずつ動かして敵軍を倒していくだけ。
SRPGが好きな人ならすんなり慣れると思います。
ただいま
戦場のヴァルキュリアをプレイ中。
ラスレムが終わってないんですが、戦闘のテンポの悪さにちょっと休憩。もうすぐ終わりのはずなので、最後までやるとは思いますが。
で、感想です。プレー時間は4時間ほどで、ステージ4をクリアしたあたりと、まだまだ序盤となっています。
僕はあまりゲーム誌読まない人でして、このゲームの事前情報は、
・パッケやらスクショで見た絵の雰囲気
・シミュレーションRPGらしい
・海外サイトでは「斬新なシステム」が好評を得ていて、ありきたりのSRPGとはちょっと違うみたい
ぐらいでした。
そんなワケで正直、中身の方はかなり未知数だったんですが、実際に遊んでみたところ、思っていた以上にオリジナリティが溢れていて、なかなか楽しめています。嬉しい誤算。
ゲームジャンルはシミュレーションRPGですが、ユニットの移動時に3Dのフィールド内を自由に動き回れるという、一風変わったシステムを採用しているのが特徴。
動かすユニットを選択すると、RPGライクなフィールドモードに切り替わるワケです。俯瞰した「ゲーム盤」の上でユニットを動かしていた従来のSRPGと比べ、「戦場の臨場感」がより感じられるようになり、画面から受ける印象がガラっと変わっているのがイイ感じです。
移動シーン。移動量に制限があり、その制限内であればフィールドを自由に移動可能。
移動中に敵から銃撃されることもあるので、ある程度位置取りを気にする必要も。敵に近づいたら照準で狙いを付けて攻撃と、ややシューティングゲーム的なノリも。
ただし狙いを付けるときは時間が止まるので、アクション性は無い。
またヘッドショット要素もあるが、アナログスティックで小さな頭に狙いをつけるのはなかなか大変。
ただしSRPGとして見た場合、ゲームの本質は従来のタイトルと比べて大きな変化があるワケではなかったり。
移動こそフィールド内を自由に動けますが、ユニットは1ユニット単位で順番に動かしていくので「複数ユニットを同時進行させて挟撃する」みたいなやり方はムリですし、時間もセミリアルタイムなのでRTSのようなダイナミズムはあまり感じられません。
どちらかというとスパロボやFFTのような「1ユニットずつきっちり殲滅していく」という戦い方になります。
また戦闘システムもけっこうシンプルで、勝ちを追求すると手順が決まってきてしまうという微妙な底の浅さも否定できません。まぁこの辺は、あえてライトなノリにしているのかもしれませんが。
なので本格的かつゲーム性の高いSLGを期待すると、ちょっと肩すかしをくらうかもしれません。とはいえ日本的な「ややキャラクター寄り」ともいえるシミュレーションRPGの系譜に連なる作品として見れば、なかなかのクオリティと言えます。
戦闘時のユニット選択画面。動かすユニットを決める→移動→攻撃→次のユニットへ、という流れは従来のゲームと同じ。ただし「一つのユニットを連続で動かせる」といった独特な仕様もある。 グラフィックとストーリーはパッケージ見たまんま。
僕はこの手の淡いタッチが好きなので、かなりストライクです。逆にあの絵が苦手な人は避けた方がいいかと。全編あのノリなんで。
ストーリーもこのタッチ同様、ちょっとのんびりというかまったりとした感じで、最近遊んできたMGSやらFalloutやらと比べると正直別世界。戦争と平和がテーマになっているので、心が痛む話もありますが、それもギスギスしたモノではなく、落ち着いた気分でプレーできています。
ステージとステージの合間には、こんな感じのイベントシーンが展開していきます。
ちなみに写真は敵国の名将、イェーガーとセルベリア。セルベリアはかなりの巨乳。デカすぎ。
なおイェーガーの声は大塚明夫。どうしてもスネークの顔が浮かんじゃいますねー…
またゲーム全体から「丁寧さ」が漂っているのも好印象。
タイトルテロップ、メニューまわり、各種ウィンドウなど、ゲーム内にあるすべてのものをけっしておざなりにせず、「
戦場のヴァルキュリア」という世界を引き立てる手助けとなっています。細かい話だけど、こういう部分をしっかり作っているかいないかで、ゲームの世界に入り込めるかどうか決まってくるんじゃないでしょうか。
細かい部分、「ステージごとに評価を与えるなら、やり直しができるようにして欲しい」とか「戦車特攻が強すぎじゃね?」なんていう文句が無いわけではないですが、そのへんは「楽しいからこその注文」といったところ。
けっして「大作」ではないですが、作り手のしっかりとした仕事をそこかしこから感じ取ることができる、そんな「良作」な予感です。
先日、P4が海外で高評価という話をしましたが、その前に高評価を受けていた日本タイトルが「戦場のヴァルキュリア」。セガのPS3独占タイトルで、日本では初週7.7万本と、新規シリーズ&PS3タイトルとしてはまずまずの売上げを記録しました。
その戦ヴァルが11/3に北米で発売。metacriticのレビューサイト平均スコアでは「86点」をマーク。IGN、GT、1UPといった大手系でも90点を超える高評価でした。
で、そちらの11月の販売本数がNPDによって発表されました。その数は
3.3万本。 33万じゃないです。3万3千。いやー、まるで売れませんでしたね(>_<)
11月はギアーズ2、WoW:Lich King、CoD:WWとミリオンが3本も出た月でして、さらにWii系も順調とあって、大物タイトルの中に見事に埋没してしまったようです。
Edgeの記事についているコメントでは「日本の会社はJRPGファンじゃ無い人へのマーケティングが酷すぎる(Japanese companies usually do a poor job marketing their product to non-JRPG consumers)」なんてコメントをはじめ、広報不足を指摘する声がチラホラ見受けられたので、その辺の影響も大きかったのかもしれません。
もういっそ国内メーカーは開発に徹して、アメリカでの販売はEAとかアクチに任せちゃうとかどうだろう。あとは360で出してMSに委託とか。
P4も、確かAMAZONランキングじゃ100位以下ではあったんですよねぇ…。カスタマレビューは6人全員星5つでしたけどw 前作の20万ぐらいは行くんじゃないかなぁと思うけど、どうですかね。
Valkyria Largely Ignored by U.S. Gamers(Edge)