「十三機兵防衛圏」をクリアしました。
クリアまで一気に突っ走った久々のゲーム。かなりおもしろかったです。
既存のゲームとはかなり作りが違っていて、従来のジャンル分類が難しいのですが、あえて分けると基本的には「アドベンチャーゲーム」。
それも、話を読み進めるだけのノベル系に近い。
難しい謎や引っかかるようなポイントはほとんどなく、誘導されるままに話を進めていくと、どんどん核心にせまっていく感じです。
基本的に、僕は「話をなぞっていく系」があんまり得意じゃない。
嫌いじゃないんですけど、途中で飽きちゃうんですよね…。
本は自分のペースで気軽に読んでいけるんですけど、ゲームだと、モニターの前にきて、ゲームを起動して、文字が流れていくのを追って…と、ワリと手順がめんどくさい。
しかも僕は「つまらないところは平気で飛ばす」という読み方するんで、読み飛ばせないノベルゲーが辛いんです。
にもかかわらず、「十三機兵防衛圏」を最後まで進められたのは、ひとえに
話がめちゃくちゃ面白かったから これに尽きます。
具体的に語り出すとどうしてもネタバレになるのでスルーしますが、最近読んだ本・ゲーム・映画の中では、出色の構成というか展開でした。
ネタ的にものすごくオリジナリティに富んでいるわけではないんだけど、さまざまなファクターを複雑かつ緻密にくみ上げて、独自の世界観を作り出している構築力は素晴らしいと思います。
具体的なシナリオの機微とか、ノベルゲームでありながら2Dサイドビューでゲームが展開する仕組みとか、語りたいところはいろいろあるのですが、触れ出すとどうしてもネタバレになる恐れがあるのと、なによりも「聴く」よりも、自分で「感じて」欲しいので、そういったレビュー的なものは全部割愛します。w
「このゲームを好きな人同士で語り合いたいタイトル」でして、個人的にはかなりお気に入りなのでひろくオススメしたいところなんですが、なにぶん作りが独特だし、SFて人気ないしで、けっこう好き嫌いがでるかもなーって思うと無条件に勧めにくいw
趣味があう仲のイイ友達にすすめたい1本。 そんな感じのゲームでした。
ちなみに、ゲームの作りは、ざっくりいうと「アドベンチャーパート」と「シミュレーションパート(SRPGっぽい)」に分かれているんですが、SRPG的のものを期待してこのゲームを買うと、多分裏切られるので要注意。
いや、SLG部分もよくできてるんですけど、本質的には「物語を補完するための戦闘パート」であって、本格的なSLGタイトルと比べるほどのボリュームや深さはないです。
ここからネタバレ含む。遊んでない人は絶対見ちゃダメ!
感想というか想いの吐き出し。
今回レビューするの『Bladed Fury』は、古代中国、春秋戦国時代をモチーフにした、中国産の横スクロールアクション。
Steamレビューでは「非常に好評」と、かなりの高評価を得ている作品です。
なお、僕はノーマルでエンディングまで到達しました。プレイ時間はおよそ8時間ほどです。
本作の特徴は以下のとおり。
・良い点
まるで絵巻物を見ているような、独特かつ非常に美しいビジュアル。
2つの武器による多彩な技を駆使して戦う、爽快なアクションバトル。
手強いボスとの戦いは、なかなかの難度でやりごたえ充分。
・悪い点
日本語対応だが、訳のレベルが「機械翻訳よりややマシ」レベル。誤字も多い。
マップにはギミックなどがほぼなく、単に動き回るだけで単調。
ボス以外の敵のバリエーションが少なく、かつ出現数自体も少ない。
・総論
ゲーム全体で見ると退屈な部分も少なくないが、秀逸なビジュアルと爽快なアクションという、明確なストロングポイントが2つ存在する。
フルプライスゲームであればボリュームの少なさや作り込みの甘さといった点で文句が出るかもしれないが、1000円という価格であれば、ほとんどの人が価格分の価値を見いだすことができるであろう、良質なインディーズタイトル。
アクションのデキは良くて、ボスキャラのギミックや動きがしっかり作られているため、ボスとのバトルのクオリティはかなり高いです。
ただ、それ以外は、ザコキャラデザインもマップデザインも、とって付けた感があって、ぶっちゃけ無くても良いレベル。
幸い「ボス連戦タイムアタックモード」が用意されているので、クリア後はボス戦だけひたすら楽しめます。
もうちょっとザコキャラのバリエを増やすなり、レベルデザインに力を入れれば、「1000円のインディーズゲー」から「絶対遊んでおきたいインディーズの名作」ぐらいにレベルアップしたのになぁ…と思うと惜しい限り。
アクションについて
主人公は、素早さ重視の「双剣」と、威力重視の「大剣」を切り替えながら戦います。
また30を越えるスキルが容易されていて、戦闘で貯めたスキルポイントでアンロックすることで、使える技が増えていきます。
スキルバリエーションは、めちゃめちゃ多いというワケではないですが、充分な数があるうえに各スキルに「敵を打ち上げられる」「回避しつつ多数の敵をまとめて攻撃できる」「敵の飛び道具をはじき返せる」などの明確な特徴があるので、戦闘での使い分けは、アクション好きならかなり楽しめると思います。
なかでも、敵の攻撃をジャストガードすることで発動する強力なカウンター攻撃は、「そこそこの難易度」で「強烈なリターン」見こめて、決めるとかなり気持ちイイこと間違いなしです。
まぁ強すぎて、カウンターへの依存度が高くなるという弊害もありますがw
ビジュアル&ストーリーについて
主人公や脇役、さらにボスキャラのカットイラストはもちろん、ステージの風景ビジュアルも素晴らしいの一言です。
綺麗なビジュアルのゲームはいくつもありますが。『Bladed Fury』が素晴らしいのは、ビジュアルのタッチが独特で、似たようなタイトルがあまり見かけられないこと。
他で見かけないビジュアルゆえに新鮮な気分で眺めていられるというのも、大きなセールスポイントといえます。
個人的には、このビジュアルを見るためだけに買っても充分満足できるモノでした。それぐらい独特の雰囲気があって美しいです。
あと、僕は、今まで中国語のゲームというか「中国語で語られる物語」みたいのを、じっくりと聴いたことがなかったんです。
で、『Bladed Fury』で初めて、中国語の語りを聴いたんですけど、中国語ってリズムと抑揚が豊かで、聴いてて気持ちイイなぁと思いました。
それだけに、字幕の日本語訳が雑すぎるのが悔しいw
誤訳誤字が多すぎて、大意を掴む程度はできるんですが、正確な話の流れをつかむのが難しいレベルなんですよね…。
「裏切り者に父王を殺された美しい王女の流離譚」という、歴史好きの食いつきがよさそうな設定なだけに、もう少しクオリティの高い翻訳を強く望みたいところです。
2013年7月22日~7月28日の週間ゲーム売上げランキング
1 | 3DS | 逆転裁判5 | ADV | カプコン | 250,216 |
2 | PS3 | ドラゴンズクラウン | ACT | アトラス | 104,359 |
3 | Vita | ドラゴンズクラウン | ACT | アトラス | 71,083 |
4 | PS3 | 魔女と百騎兵(限定版含む) | RPG | 日本一 ソフトウェア | 49,209 |
5 | 3DS | マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー (同梱版含む) | RPG | 任天堂 | 43,721 |
6 | 3DS | トモダチコレクション 新生活(同梱版含む) | ETC | 任天堂 | 22,821 |
7 | 3DS | 妖怪ウォッチ | RPG | レベルファイブ | 18,543 |
8 | 3DS | ファンタジーライフ Link! | RPG | レベルファイブ | 18,234 |
9 | Wii U | レゴシティ アンダーカバー | ADV | 任天堂 | 18,199 |
10 | Wii U | ピクミン3 | ACT | 任天堂 | 14,161 |
11 | PS3 | 地球防衛軍4 | ACT | D3 パブリッシャー | 10,879 |
12 | 3DS | ダンボール戦機W 超カスタム | RPG | レベルファイブ | 10,796 |
13 | 3DS | とびだせ どうぶつの森 (同梱版含む) | ETC | 任天堂 | 9,966 |
14 | 3DS | ドンキーコング リターンズ 3D | ACT | 任天堂 | 9,547 |
15 | PSP | 十鬼の絆 花結綴り (限定版含む) | ADV | アイディア ファクトリー | 9,252 |
16 | 3DS | ほっぺちゃん つくって!あそんで! ぷにぷにタウン!! | ETC | 日本コロムビア | 8,837 |
17 | Vita | 討鬼伝(同梱版含む) | ACT | コーエーテクモ ゲームス | 8,253 |
18 | 3DS | ルイージマンション2 | ACT | 任天堂 | 8,147 |
19 | PSP | ダンガンロンパ希望の 学園と絶望の高校生 (Best)(限定版含む) | ADV | スパイク | 7,507 |
20 | PSP | 討鬼伝 | ACT | コーエーテクモ ゲームス | 7,428 |
3DS LL 36,350
Vita 19,866
3DS 18,625
PS3 11,900
Wii U 11,373
PSP 6,024
Wii 1,442
360 318
1位は6年ぶりの新作となる「逆転裁判」最新作。ていうか6年も出てなかったのかー。
2007年にDSで発売された前作「4」は、初週25万本とまったく同じ。消化率は5が65.76、4が57.79%と似たようなレベルで推移しているようです。
実は僕の中でカプコンは「人気作が出ると一気に草刈り場にして、最後は焼き畑になってブランドが消える」って印象なんですわw エグゼとかエグゼとかエグゼとか。
で逆転も終盤はちょっとそんな印象を持っていたんですが、コレはしばらく間を置いて再出発をうまく決めた感じです。25万売れた事で、あと2作ぐらいは引っ張れるんじゃないかなー。
僕も逆転は好きなので遊びたいところではあるんですが…最近はSkyrimやりまくり&その間に買ったコンシューマータイトルが積まれまくりなので、ちょっと自重しますorz
2位、3位は「ドラゴンズクラウン」のPS3とVita版がランクイン。累計で17.5万本を売り上げました。
こういっちゃなんですけど、こんな地味なジャンルでかつ新規IPが、よくこれだけに売れたなw
ネットでの露出や期待度はかなり高かったようですが、正直僕はなんでこんなに騒がれているのかよくわからなかった&わからないんですわ…。横スクロールのベルトアクションとかあまり思い入れがないし、グラフィックも女子主役の乳デフォルメがすごすぎて苦手だしw
ただ、逆にいまの時代に売れ筋を気にせずに「ベルトアクション」というものを作りこんだことや、オンリーワンなビジュアルで突っ走ったことが功を奏したのではないでしょうか。
あとは、今までヴァニラウェアがつちかってきた「信用」とか。
消化率がPS3版は94.73%、Vita版が83.38%と非常に高かったので(消化率が90%を超えた場合、店頭ではほぼ売り切れの難民続出レベルです)、2週目、3週目も継続して売れそう。
あと、このゲーム、ゲーム系のブログで取り上げているところが多いんですよ。しかもおおむね好評。
ああいうの見ていると、ベルトアクション好きでもない僕でも「買ってみようかなぁ…」という気になります。そういう人けっこういそうな気がします。
ともあれ、イイ方向の好循環で、売上げが上がっていくといいですね~。ヴァニラは職人的にゲーム作りしている印象なので、応援しております。
あまりヴァニラタイトルは買ってませんがorz」
オマケでドラゴンズクラウンの海外評価記事を。
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海外レビューハイスコア『ドラゴンズクラウン』 海外のレビュースコア集計サイト「metacritic」では平均得点83点(PS3)/91点(Vita)となっております。VitaとPS3で評価に差がついていますが、Vita版は評価サイトが4つしかなく、数字に安定性がないと言えるかも。
元記事では「高得点」と書いてありますが、正直Metacriticの「83」は、そこまで高得点じゃないです。「平均か、やや上回るぐらい」「まずまずの評価」って感じでしょうか。(Vitaの91はかなり高いです。今後評価数が増えても90点を超えていれば大成功)
ただ、90点を超えるレビューをしているところがけっこうあるので、「受ける人には受ける!」と言えるのかも。
ベルトアクションって海外でもけっこう需要ありそうだから、意外といけそうな気がしないでもありません。
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売り上げランキング: 17
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