モンスターの名前の権利について簡単に調べてみた。リッチはOK。オークは微妙? 

 先日「どうしてファンタジー3大ザコのうち、コボルドだけは影が薄いのか」というエントリを書きました。
 その流れで「オークは指輪物語を書いたトールキンの創作だから、他の作品では権利問題が発生して出せない」という小ネタが発生。

 僕は以前「リッチはD&Dの創作で権利が発生するから、リッチじゃなくてノーライフキングに改名した」って話をWikipediaで見ました(事実かどうかは知らない)。

 この話に限らず、「モンスターの名前」って、伝承と創作が入り乱れてて権利とか考えるとややこしいなぁ…と思ったので、ちょっとだけ調べてみました。
 きっちり裏取ったワケじゃないので間違っているかもしれませんが、まぁ小ネタってことでご了承ください。



 まず、モンスターの名前などの「固有名詞」の権利はどのように扱われるのか? を確認。
 権利関係を法で解釈しようとすると、ひじょーにややこしいのですが、とりあえずざっくりまとめると…
1:名前には著作権は発生しないので、どんな名称でも自由に使ってOK。
2:ただし、名称と設定の組み合わせは創作性があるため、著作権が発生する。
4:著作権には時効がある(作者の死後50年とか)。
3:名称には商標権というものがあり、商用利用には制限がある。

 つまり、自作小説に「ミッキーマウス」という名称のペットを登場させるのはOK。
 ミッキーマウスという喋るハムスターを登場させるのは(多分)NG。
 『僕とミッキーマウス』というタイトルを付けて売るのはNG。

 名称と設定の組み合わせは、どこまでセーフでどこからアウトかは、ケースバイケース。
 丸パクリはアウトだとしても、「多少似たところがある」ぐらいだとなんとも言えません。似ている部分がどれくらい独創的か? とかで判断が変わってくるので。


 以上をふまえて、個別事例。

指環物語関連

 ファンタジー作品に登場する一般的なオークとエルフは、指輪物語がルーツ。
 ただ、オークもエルフも神話や古代伝承などに起源があるので、完全創作とはいえない面も。

 とはいえ、オリジナルのオークは怪物ですし、エルフも人型種族ではなくて神・妖精の類なので、指輪で作られた「亜人種族」として作品に登場した場合、指輪サイドが権利を主張したら認められるような気がする。
 まぁ、指輪サイドが権利を主張する気があれば…の話しですが。

ダンジョンズ&ドラゴンズ関連

 現在、一般的に広まっているファンタジー系モンスターの設定は、D&D起源のものがかなり多いです。
 オークやエルフといった指輪起源の設定も、多少アレンジして取り込まれていますし、その他にもコボルドとかリッチとかビホルダーとか「有名どころモンスター」がズラリと並びます。

 近代ファンタジーの祖、それがD&D。あこがれるわ。

 で、このへん全部の権利主張されると、いろいろめんどくさくなりそうなのですが、幸いなことに、D&Dはゲーム中に登場する多くのモンスターの権利を開放してます。
 なのでD&D発祥のモンスターは基本的に使用フリー。ありがとうWotC。

 ただし、下記のモンスターは諸所の理由で権利が開放されていません。
ソース:The Hypertext d20 SRD FAQ

・ビホルダー/beholder
・ガウス/gauth
・キャリオンクロウラー/carrion crawler
・ディスプレッサービースト/displacer beast
・ギスヤンキ/githyanki
・ギスゼライ/githzerai
・クオトア/kuo-toa
・マインドフレイヤー/mind flayer
・スラード/slaad
・アンバーハルク/umber hulk
・ユアンティ/yuan-ti

 ビホルダーはダメなんすねぇ。
 FF11にはキャリオンクロウラーもビホルダーもいたような。
 ドラクエにオークも出てくるし、スクエニさんってば意外とおおらか。

クトゥルフ神話

 神話とはなっているけど、クトゥルフ神話を創作したのは作家のラヴクラフト。つまり個人の著作物。
 当然、著作権保護の対象…ですが、作者のラヴクラフトが1937年になくなっていることから、現在は著作権が切れていて、自由に使えるようです。
 ただし、ラヴクラフト以外の人が後付けで作った独自設定などは別扱いなので要注意。




 あくまで個人的意見ですが、もし僕が「ホビット」って種族を考えて、それが一般的に広まって、あたかも昔からあった民間伝承のように使われたら、むちゃくちゃ嬉しいだろうなぁ…。
 今は権利関係を考慮して「ハーフリング」がけっこう使われるようになりましたが。

 まぁD&Dが設定をオープンにしてくれたのはありがたいなー。
 もしあそこが権利を主張、いや「オープンにしますよ!」って宣言していなかったら、作品ごとに新たなモンスターが作られる&似ているモンスターも別名称になって、ゲーマーがゲーム世界に没頭するのに一手間かかる世の中になりそう。

 というわけで、D&Dに感謝しつつ、モンスターガイドを閲覧することをおすすめ…しようとしたら6000円もするよ!
 いや、352Pフルカラーだし、中身を考えれば妥当かもしれませんが、好きじゃないと手は出しにくそう。

D&D日本語公式の旧版サイトに残ってたモンスターガイド。タダで閲覧できる模様。

 ちなみに僕はD&D赤青緑箱とAD&Dのルールブックは買ったけどね!
 ついでに言うと、モンスターより世界設定フェチなので、グレイホークとかフォゴットンとかグローランサとかシムルグントとかマグナマンドのガイドブックの方が好きだけどね!




[ 2018/12/19 15:50 ] いろいろ | TB(0) | CM(0)

ファンタジー3大ザコのうち、なぜコボルトだけ影が薄いのか教えて欲しい 

 「ゴブリンスレイヤー」を見ていたら、ふと「そういや昔は、ファンタジーのザコといえばゴブリン・コボルト・オークだったよなぁ…。でも、最近はコボルトだけ聞かなくね?」と思ったり。

 ゴブリンは、最近人気の『ゴブリンスレイヤー』ではタイトルになり、根強い人気を誇る『オーバーロード』でも重要なポジションを確保。あ、『転スラ』でも主人公と一緒に村作ってますね。
 とにかく大活躍。

 オークはゴブリンほどではないですが、まぁそれなりに露出がある。
 ゴブリンと比べると、もっと邪悪でマッチョな感じですかね。

 で、コボルドが出てくる最近の作品となると…ほとんど思いつかないw
 最近の若い人って、コボルトって言われても姿がイメージできないんじゃないだろうか(一般的には犬頭のデミヒューマンとされる)。

 ちなみに、WoWだとオークは初期からプレイアブルなメイン種族扱い。
 ゴブリンも拡張版でプレイアブルになった重要種族。
 そして、コボルドだけはモンスターとして登場します。

 かっては同じザコ3兄弟だったのに、どうしてココまで差がついたのか…。

 とりあえず、ゴブリンオークコボルトについてWikipediaなどで調べたところ以下のような違いがあるようです。

 ゴブリン:イギリスのいたずら妖精。悪い。
 コボルト:ドイツのいたずら妖精。悪い。
 オーク:『指輪物語』に出てくる魔王の手下。悪い。


 ゴブリンとコボルドは民間伝承発祥。オークはトールキンの創作。
 創作なのにここまで知名度高いオークすごい。トールキン半端ないな!

 なお、ゴブリンとコボルドは似たような性質の妖精なため、コボルドの英訳がゴブリンだったりするそうです。
 さらに、オークは「現代語風に訳すとゴブリン」とトルーキンが記しているとのこと。
 起源においては、3種族は近親のような関係と言えそうです。

 この3つがファンタジーのザコ悪役として認識されるようになったきっかけは、現代のファンタジー世界観の礎を作ったといっても過言ではない、史上最初のテーブルトークRPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)。
 これのモンスターガイドっぽいところに、3つがそれぞれ別のモンスターとして登場。「D&D」の大ヒットとともに、3種族が独自のザコモンスターとして定着していったそうです。


 ただ、僕の記憶(曖昧)だと、D&Dでは3つの扱いに大きな違いはなかったと思うんですよねぇ…。
 似たような道を歩んできた種族たちなのに、どうしてコボルドだけ知名度だだ下がりなんだろ?
 英語圏とドイツ語圏の影響力の差なのかなぁ…。

 日本だと、ファンタジーの世界観に影響力が強そうなのはドラクエFFだと思うんですけど…どんな扱いでしたっけ?

 僕の曖昧な記憶によれば、ドラクエには、ゴブリンコボルドは出てなかったはず…。オークはいた。
 FFではゴブリンはけっこう出てたはず。オークはあまり出てなかったような…。
 なお、一世を風靡したFF11の場合、ゴブリン&オークは主力級モンスター。コボルドは記憶にない。

 コボルドだけどっちにも出てこない…かな?
 最近の20~30代のクリエイターのファンタジー原体験がドラクエFFだと、コボルドは出てこないのかもなぁ…。

 適当に妄想してみましたが、結局、ちゃんとした理由は思いつきませんでしたorz
 だれか、知ってるor分かるor仮説提唱できる人がいたら、ぜひ教えて下さい。よろしくお願いしますw

[ 2018/12/14 17:42 ] いろいろ | TB(0) | CM(5)